2010年09月28日

電子書籍の自炊は多分違反だが、マーケット成長のためには放任もありか

 自炊は著作権違反なのというと、現在は「グレーゾーン」であることは確かです。現在の法律から解釈すると違反である可能性は極めて高いのですが、実際に違反として処罰されるかどうかは、警察が取り締まったり、裁判になって判例がでないと違反とは言い切れないことになります。

  ただし、これから電子書籍のマーケットが大きくなると業者が代行する「自炊」本は、これから確実にマーケットの健全な成長を阻害します。いずれ代行の禁止を明示して法案化されるか、行政府によって何らかの方針が出されることは間違いありません。

 ただ見方によっては、電子書籍という「モノ」が認知されるまでは、自炊を放任しておくほういいかもしれません。放任しておくと、雑草のように電子書籍マーケットは急速に大きくなります。マーケットが大きく伸びきったときに、ゆっくりと規制のメスを入れるのが、現実的な選択かも知れません。

 過去にはソフトウェア関係のグレーゾーン扱いは、けっこう時間がかかりました。日本ではソフトウェアの著作権はタイトーのスペース・インベーダーの裁判で注目を集めました。1979年のことです。1982年にタイトーが勝訴しましたが、著作権法が改正されたのは1985年になってからです(施行は翌年)。

 しかしこうやって大手の新聞にも掲載されるようになると、グレーゾーンである期間は短そうです。ソフトウェア著作権の時代のような何年もかかることはまずないでしょう。

 まあそれでも、この記事で紹介されている東北の業者で、1ヶ月で15,000冊請け負って売上は百万円程度。もっもと外注コストはほとんどかからないので、ほぼそのまま利益になります。代行業者の多くは印刷会社で、印刷会社は過去に企業内ドキュメントをPDFにするサービスを行っていたので、新しいノウハウも不要。国が明確な判断を下すまでは、駆け込みの自炊代行はヒートアップしそうです。


◆電子書籍化、代行は違法?…「自炊」請負増加に出版社指摘[読売新聞]
2010.9.27
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20100927-OYT8T00477.htm


 


タグ:自炊
posted by @jink0222 at 14:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 著作権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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