2010年10月26日

講談社の「デジタル的利用許諾契約書」で割れる電子書籍業界

 講談社が出版している本の著者に「デジタル的利用許諾契約書」を送ったことで、Twitterを中心に燃えています。15%という印税率と「すべての所有権」という著者を囲い込む言葉が電子書籍に期待する人たちに引火したようです。

  講談社は9月末に2万冊の既刊書を電子書籍化すると宣言したので、電子書籍化の法的整備をいぞぎ「デジタル的利用許諾契約書」を著者に送ったようです。

電子書籍の印税率は高い

という幻想が先行しているので、「15%」は納得しがたいようで、議論百出というところです。「15%」が妥当かどうかは、時間がたたないとわかりませんが、アメリカの事例では「15%」は一般的なようです。ただし、「15%」の印税に見合うプロモーションスキルがあるかどうかについて、出版社は問われることになるでしょう。

 高率の印税を期待する場合は、とりあえず紙の出版は切り捨てるしかなく、その場合はコンテンツを製品化して販売ルートに載せるまでを著者が行うしかありません。そのノウハウがなければ、たとえ高い印税率でも割に合わない可能性はあります。アマゾンのDTPを使うと高率ですが、プロモーションは著者自身が行う必要があります。

 出版社が既存のやり方を墨守して電子書籍を販売すれば、「15%」は妥当なところかも知れません。アゴラのように既存の手法をとらずに新しい方法で電子書籍を販売するのであれば、高率の印税は可能でしょう。当分は既存の出版社と、いままでとは異なる出版方法を模索する新興の出版社の間で駆け引きが続きそうです。


◆講談社の「デジタル的利用許諾契約書」について[池田信夫ブログ Part 2]
2010.10.24
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51493371.html

◆既刊書籍の電子化契約書を読み解く(2)[アゴラ - ライブドアブログ]
2010.10.25
http://agora-web.jp/archives/1114368.html

◆そもそも電子書籍も出版社の仕事だろ、ってな−Hey, publishers, E-books are books, too[Book and the City]
2010.10.24
http://oharakay.com/archives/2261

◆池田信夫氏の「講談社の「デジタル的利用許諾契約書」について」はひどいでしょう[ポットの日誌]
2010.10.25
http://www.pot.co.jp/diary/20101025_023814493920466.html

 


posted by @jink0222 at 12:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版社・書店動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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