しかしそれにしても、電子書籍のプレーヤーは、出版社ではないことが証明されてしまいました。日本の出版社で流通まで抱え込んでビジネスを展開するというビジョンを持った会社は現れそうもありません。当分は流通を握った企業によって、ビジネスモデルが確立されていきそうです。
アメリカではAmazonが圧倒的なシェアを持っているにしても、複数の電子書籍のプラットフォームが混在しています。日本では、App Storeしかなく、専用の電子書籍プラットフォームはいまだ存在しません。日本での展開を考えると、楽天はAmazonには勝てるかもしれません。
ソニーはReaderのiPhoneアプリをリジェクされたけど、koboのiPhoneアプリはすでにあるので、複数の端末で問題なくコンテンツを展開できます。日本でも電子書籍をリードするのは、出版社や既存の流通ではなく、楽天やソフトバンクのようにワールドワイドの視座を持った企業になりそうです。
はてさて、楽天はAmazonDTPのように個人ユーザーにも参入のチャンスを設けるのでしょうか。個人のコンテンツ提供者をたくさん集めることが、シェア獲得の決め手になるのではないかと思いますね。ユーザー参加型のプラットフォームこそが、現在のビジネスの主流ですから。
◆楽天、kobo買収の本当の意味[マガジン航]
http://www.dotbook.jp/magazine-k/2011/11/09/rakuten_buys_kobo/
◆「出版、そして書籍の歴史が変わる重要な日」−−楽天三木谷氏が明かすKobo買収の意図[eBook USER ]
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1111/10/news029.html