2012年02月23日

iBooks AuthorのPDFをiPadで使いものになるようにする方法

 iBooks Authorからは3種類のファイルフォーマットで書き出すことができる。iTunesのブックライブラリにドラッグしてiPadと同期する「.ibooks」とPDF形式、そして本文テキストを書き出すテキスト形式である。PDFとテキストは配布に制限は全くない。iBooks AuthorはPDF作成ツールとしても利用できるのだ。しかし問題が1つあった。

  iBooks AuthorでのPDF書き出しの問題は簡単で、書き出したPDFにAppleとiBooks Authorのロゴが自動的に挿入されてしまうというものだ。PDF書き出し時にこのロゴの挿入を中止することはできない。さらに、ロゴを追加するためか、PDFのサイズは書類サイズより大きく書き出されてしまう。

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*PDF書き出し時に追加されるロゴと境界線。左右の境界線は実際のサイズより大きい。

 ロゴが追加されたPDFを配布に使うことは抵抗があるだろう。iBooks Authorで作成したことがすぐにわかってしまうだけでなく、ロゴも含めてマージン領域が広いのでPDFとしては大変使いにくい。iBooks Authorで作成した書類からPDFは作成できても、実質的には使い物にはならないのだ。

 この方法に対処するには、PDFのサイズを変更するしかない。PDFのサイズ変更は知る限りAcrobatを使うしかない。Acrobatの印刷工程ツールにあるページのトリミングを使う。Acrobat X Proでは[ページボックスを設定]である。ページのトリミングを使うとPDFのページサイズを変更することが可能だ。ロゴも含めてPDFの左右のマージンをカットすればよい。

 iBooks Authorから書き出されるPDFのサイズは

1024×748ピクセル

である。iPadのピクセルサイズは「1024×768ピクセル」だが、iPadでの表示では上部にステータスバーが20ピクセル表示されるので、その分を差し引くと「1024×748ピクセル」ということなるのである。

 AcrobatでiBooks Authorから書き出したPDFを開いて[ページボックスを設定]で余分な部分をカットしてみよう。「1024×748ピクセル」を

798×596ピクセル

にするとほぼiBooks Authorの書類サイズになる。正確には境界線に線が引かれているので、わずかに小さめであるが、iBooks Authorの横向きのレイアウトのままPDFとなるのである。なお、iBooks Authorでの目次ページは反映されない。

120223-02.gif
*PDFの上下左右をトリミングする。iPadではトリミングされたサイズで表示される。

120223-03.gif
*トリミングしてiPadのiBooks 2で表示したPDF。リンクが動作しないことがある。BookmanかGood Readerであれば問題なくリンクは機能する。

 この方法のネックは3つある。iBooks Authorが無料でもページをトリミングするために有料のAcrobatが必要なことである。これだとほとんど意味はない。ただしAcrobatを持っていれば、iBooks AuthorがあればiPad用のPDFを簡単に作成することが可能だ。

 iPadだけでなくiPhone用のPDFも作成可能だ。つまりiPhoneの大きさに合わせてテキストボックスを作成し、AcrobatでiPhoneサイズにトリミングすればいいことになる。トリミング幅だけをサンプルのPDFを作成して探り出せばよい。

 もう1つのネックというのは、iBooksに限ったことだが、AcrobatでトリミングするとPDF内のWebリンクが動作しないことがあることだ。たまにWebリンクは動作するが大抵はビューワーが立ちあがらない。トリミングする前のPDFをiBooks 2に取り込んでもその場合はリンクは問題なく動作するので原因はよくわからない。

 もちろんWebリンクが動作しないのはiBooks 2だけで、AcrobatではWebリンクは動作するし、iBooks以外のPDFビューワーでもWebリンクは機能した。もっもとiPhone/iPad版のAcrobat ReaderはWebリンクの機能はないのでリンクは動作しない。

 最後のネックはiPadではピクセル数が足りないということである。フォントは埋め込まれているので、ピクセル数が小さくても問題ないが、画像などは解像度が粗くなってしまう。対処方法はなくはないが、それについてはもう少し検証したいと思っている。


◆トリミングしたiBooks Author PDFのサンプルはこちら
conflow1010iPadPDF.pdf
*ダウンロードしてiPadのPDFビューワーでご覧ください。


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posted by @jink0222 at 20:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | iBooks Author | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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