2012年12月21日

法人向けD-U-N-S Numberを無料で作成する方法

 App Storeに並べるiPhoneアプリを作成する場合、iOS Developer Programは個人向けと法人向けの2つある。iOS Developer Programに申し込んでカードで決済しAppleが認可すると申し込みが完了し、iOS Provisioning Portalにアクセスすることが可能になる。個人では住民票などの本人確認書類が必要になることがあるが、法人では架空の法人名義での申請を制限するために「D-U-N-S Number」が必要となった。

  法人登録では以前は法人の登記簿謄本があればよく、銀行口座開設のときのように直近の3ヶ月以内というような制限はなく、多少古くてもFAXするなりメールに画像和添付して送れば法人の存在確認の証拠となった。こうした登記簿謄本のような国別で異なる証明方法は管理がたいへんなのだろう。統一した法人の管理方法に変更された。それがD-U-N-S Number(ダンスナンバーというらしい)である。

 D-U-N-S Number は、信用調査会社であるDun & Bradstreet(D&B)によって割り当てられる企業識別子。D&Bは企業の識別方法としてD-U-N-S(The Data Universal Numbering System)を1962年に開発した。世界二百カ国で企業をコードしているので、Appleは企業識別子のデファクトスタンダートと考え採用したらしい。国連でも使われ、ISOでも採用されている。最近はグーグルのAdwordsでも使われている。

 日本では東京商工リサーチがD&Bと提携し、D-U-N-S Number申請を代行している。しかし東京商工リサーチにD-U-N-S Numberの証明書を依頼すると

10,500円

もかかってしまう。とはいえiOS Developer ProgramではD-U-N-S Numberを持っていればいいはずなので、必ずしも申請書は不要だと思うがどうだろう。つまり、3,150円の「自社D-U-N-S Numberの申請」だけでいいと思われるが、そのあたりはわからない。アップルは企業の存在証明さえあればいいので、

 D-U-N-S Number証明書の依頼はiOS Developer Programの年会費よりも高い。もっともD-U-N-S Numberは一度きりで、問題があったとき責任転嫁先が必要な場合は安い価格だが、企業といっても自営に等しいような零細では、これだけで法人ではなく個人での申請に切り替えたくなる。

 アップルのD-U-N-S Numberのサイトには

無料 D-U-N-S Number を依頼することにより
D-U-N-S Numberを無料で取得できます。


と書かれているので、無料でD-U-N-S Numberを取得する方法はあるはずである。探してみたら、無料でD-U-N-S Numberを取得したという台湾在住のゲームプログラマの方のサイトがあった。方法は簡単でアップルのD-U-N-S Numberサイトにある

D-U-N-S Number 検索ツール

121221-01.gif

で既存の番号を検索して、まだ未登録であれば無料で番号を割り当ててくれるらしい。検索ツールなのだが、登録されていなければ同時に登録して番号を発行するという。「D-U-N-S Number Lookup」では下記のように

Select the country or territory where your company is physically located.
会社の実体がある国や地域 → Japan

Legal entity name of your company/organization
会社名

Headquarters address of your company/organization
会社の所在地

Mailing address of your company/organization
メールでの連絡先

Enter your work contact information.
業務連絡先


などを入力する。会社名(法人名)以下が日本語でいいのか、英語でなければならなのいかはわかりにくいが、英語で入力しておくほうが無難そうである。この方法はD&Bに直接申請する方法なので、英語で入力するものだろう。東京商工リサーチでは日本語で申請しているが、おそらくそれは日本語でのデータベース化を東京商工リサーチが行っているからだろうと思われる。

 iOS Developer Programでは企業の存在証明をD-U-N-S Numberで依存しているわけだが、無料で簡単に申請できてしまうというのは、いかがなものかと多少思ってしまう。偽の申告をしてもD&Bは調査できるのかというとこれは難しそうである。もっとも偽の申請であることがわかれば、iOS Developer Programの登録は取り消されると思われる。それともD&Bは無料登録された企業の存在確認する方法を持っているのであろうか。



◆D-U-N-S Number
https://developer.apple.com/jp/support/ios/D-U-N-S.html

◆DUNS番号とは?(実際に取得申請してみました)
http://blog.elearning.co.jp/archives/20445.php

◆D-U-N-S Number[いきあたりばったりorz...]
http://pumpkintown.seesaa.net/article/288197022.html


◆App Store審査ガイドライン対訳解説
 セミナー動画もバンドルしました。
  ↓  ↓
http://www.incunabula.co.jp/book/reject/


◆SakuttoBook(サクッとブック)でiPhoneアプリを作る方法
http://bit.ly/mhgjCG

◆Xcode 4対応のSakuttoBook Lite版ならぬTrial版、無料ダウンロード開始
http://denshi-shoseki.seesaa.net/article/263470895.html

◆Xcode 4でiOSアプリの設定と申請を最短距離でする方法
http://bit.ly/Jk88Bc


 


posted by @jink0222 at 11:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | SakuttoBook日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。