2013年11月14日

組み込みコンテンツでも審査通過のSakuttoBookビューワー

 ビューワーアプリにすると審査は通るが、サーバにコンテンツを配信するとなると、なかなか面倒だ。サーバを自前で持っていれば簡単にサーバにコンテンツをアップできるが、インクナブラの共用サーバを使う場合は、作成したSakuttoBookコンテンツを一旦お送りいただく必要がある。この方法は開発者サイドでアプリの作成が完結しないので少し手間かもしれない。サーバを使わなければブックアプリを申請できないというのはある意味ではウィークポイントなので、できればこれを解消したいというのが次の課題だった。

  サーバを使わない方法は簡単である。ブックコンテンツを組み込みにすればよい。もともとSakuttoBookは複数のコンテンツを組み込んで申請できた。最初からその方法を使うことも選択肢にあったが、サーバ配信を使うことにした。それはすでに2.21リジェクトが行われていたアメリカのブックアプリをチェックしたとき、組み込みで申請しているものを見つけることができなかった。確認したアプリはすべてサーバ配信だったのである。

 配信するコンテンツがサーバであろうと、組み込みであろうとアプリの形態は同じはずで、サーバ配信がOKであれば、組み込みもOKでなければならない。サーバ配信でなければ駄目という根拠は見いだしにくい。サーバ配信にメリットがあるとすると、アプリをアップデートしなくてもコンテンツを追加することができることだろう。組み込みの場合はコンテンツを追加するときアップデートが必要になる。サーバ配信であれば、Appleはアップデート審査の手間を省くことができる。

 もし組み込みでも問題がないのであれば、アメリカでもブックカテゴリーに組み込みのブックアプリがリストされていてもおかしくはない。が、実際に見当たらないところをみると組み込みでは審査をパスしない可能性もある。それで、当初はサーバ配信での申請のみに的を絞った。まずは確実に審査を通すノウハウを確立してから、組み込みを試したいと思ったのである。

 それともう一つ。SakuttoBookをサーバ配信に対応したとき、組み込みコンテンツの扱いがうまくいかなくなり、実質的にSakuttoBookはサーバ配信コンテンツだけになってしまったことがある。組み込みではデバイスの自動きりかえが正しく動作しないので、組み込みでの申請には限界があった。それを修正すれば、すべて組み込みで対応できる。

 サーバ配信では審査に通るようになったので、組み込みだけでSakuttoBookアプリを作成して申請してみた。それが「夏目漱石 大全」というアプリである。最終的には組み込みとサーバ配信を組み合わせて多くの作品をラインナップする予定だが、最初は5つの作品をPDF化し、サーバを使わずに組み込みだけで作成して申請してみた。

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*初回は上記5つの作品を作成した。iPhoneとiPadのレイアウトに対応。iPhone 5サイズのレイアウトは必ずしも必要ではないのでiPhoneとiPadのみにした。青空文庫にある主要作品はすべてフリーダウンロードにする予定。

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*SakuttoBookの設定で、サーバボタンを削除すると、組み込みコンテンツだけになる。課金しない場合は「購入履歴」も不要。その場合はリストアボタンをSakuttoBookの設定でオフにするだけ。「坊っちゃん」は無料のアプリ内課金コンテンツで、リスト回避のためにアプリ内課金を設定してみた。無料のアプリ内課金をセットすると、ダウンロード数が把握できる。


 サーバにアクセスしないのであれば、組み込みコンテンツはいくつでも追加できるただし、3G回線では50MB制限があるので、アプリのファイルサイズをそれ以内にすることが望ましい。サーバダウンロードと併用することもできる。弊社の共有サーバを使う場合は、組み込みコテンンツは最大で9つとなり、サーバコンテンツ数は基本的に制限はない。すぐに読ませたいコンテンツは組み込みにし、それ以外はサーバコンテンツにすることもできる。

 審査は申請してから一週間で In Review になった。34分後に Processing for App Store にステータスが変わった。ほとんど問題なく審査が通っている。多少でも疑義があると審査時間が長くなるが、30分程度であれば、審査担当者だけの判断で審査が通っていると考えられる。そうであれば、App Storeの審査基準では組み込みであってもリジェクト対象にはならないことになる。

 サーバ配信が不要であれば、ブックコンテンツをいくつか分割して複数のコンテンツを持っているかのように構成するか、青空文庫の作品を追加して5つ程度のブックコンテンツを揃えればよい。仕組みさえ分かれば2.21リジェクトに悩まされることなく、アプリを申請できるのではないか。前回紹介したアプリ「進撃の巨人、ミスリードの謎」で試したように、全部で五万字程度であれば、申請のハードルは決して高くないだろう。

 ただし似たような内容のコンテンツを含んだアプリはリジェクトされる可能性はある。その辺りはもうすこし申請を重ねてみないとわからない。テーマが異なれば複数のアプリをApp Storeに並べることは可能だ。実際、インクナブラでは2.21リジェクト以降3つのビューワーアプリを通した

 組み込みだけで申請できれば、以前と同じようにブックカテゴリーにアプリを申請できめる。App Storeブックカテゴリーでの反撃はこれからである。




◆夏目漱石 大全
http://bit.ly/1eL5Qys

◆進撃の巨人、ミスリードの謎
http://bit.ly/1ciakMP

◆SakuttoBook(サクッとブック)でiPhoneアプリを作る方法
http://www.incunabula.co.jp/book/Sakutto/index.html

 


posted by @jink0222 at 14:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | SakuttoBookのリベンジ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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