2014年02月18日

SakuttoBookでXcode 5を使って申請する

 今年の2月(2014年)からiTunes Connectでの申請はXcode 5でなければならないようになった。昨年の12月に案内があったようだが、予定通りに施行された。申請だけでなく、アップデートもXcode 5でしかできないようになった。SDKもiOS7のSDKが必要となり、アプリもiOS7に最適化したものが必要となる。こうしてアップデートされない過去のアプリはデバイスにインストールできなくなっていく。

  SakuttoBookは現状ではXcode 4.6.xで使って頂いているが、こうなるとXcode 5(現在の最新版は5.0.2)で申請するしかない。Xcode 5でビルドは可能でアプリ自体は動作する。ただし問題があって、Xcode 5でビルドすると、アプリ内課金が正しく動作しないのである。仕方がないのでアプリ内課金を使わないバージョンでアプリを申請してみた。

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*Xcode 4.6で申請すると「invalid」だといわれてアップロードできない。

 アップデートで審査を通してもあまり意味がないので、新しくアプリを作成することにした。で、簡単に作成できそうな太宰治を青空文庫からダウンロードした。青空文庫の売れ筋(ダウンロード数)を5つのPDFを作成した。この程度なら1日あればアプリを作成できる。4本をアプリ内に組み込んで、1本はサーバに置いた。アプリ内課金は使わずにコンテンツをセットした。

 申請の内容はあまり複雑にせずに、シンブルにした。審査基準はXcode 5に変更されたが、内容的な審査基準が変わったかどうかはわからない。たいていは同時に行うことはないので、多分大丈夫だと思うが、そればかりは申請してみないとわからない。結果的には2月12日に申請し、2月17日に「Ready for Sale」にステータスに変わった

 実は1月の末にもう一つ申請しているアプリがあった。こちらも青空文庫ベースで作成していた。テーマは小栗虫太郎で作成していた。ところが2月の初めにリジェクトを食らってしまった。リジェクトはメタデータリジェクトだった。小栗虫太郎の主な作品には法水麟太郎シリーズと人外魔境があって、後から追加するつもりで、

法水麟太郎シリーズ全8作をダウンロードいただけます。

と説明文に書いてしまっていた。ところが、追加コンテンツを作成していると、人外魔境の方が面白かったのでそちらを作成していたのだ。そのため審査時には法水麟太郎シリーズのサーバへのアップロードのことを忘れていたのである。メタデータが正しくないという理由でリジェクトされた。

 ところがリジェクトされたときには2月になっていた。メタデータリジェクトなので、アプリのバイナリを再アップロードする必要はなかった。説明文を書き換えるだけで「Waiting For Review」になる。ところがまたもやリジェクトされた。今度はアプリ内課金がダウンロードできないという理由だった。iOS7.0.4でコンテンツをサーバからダウンロードしても中身が反映されないらしい。

 そうなると、バイナリを再アップロードしなければならない。「小栗虫太郎大全」はXcode 4.6.2でアップロードしていたが、Xcode 5でアップロードしなければならなくなった。アプリ内課金が使えないではないか。

 人外魔境シリーズは青空文庫にすべてなく、全13話のうち、青空化されているのは5作でしかない。残りの8作は自分でテキスト化するしかないのである。自前でテキストを起こすものについてはアプリ内課金しようと思ったが、仕方がないのでとりあえずあきらめた。アプリ内課金はSakuttoBookの対応が終わってからアップデートするしかない。

 青空文庫をアプリ化する時、そのままだと完全に青空文庫ビューワーに負けてしまうが、青空化されていないコンテンツを含めればニーズはあると思っているのだ。青空文庫にない人外魔境シリーズはKindleにもないので、需要はあるかもしれない。青空文庫も毎年新しい作家が登場するので、ある程度まで青空化できても、どのようなものも読めるわけではない。主要な作品でも漏れているものも少なくない。そのテストが小栗虫太郎のアプリなのである。

 今日の時点では小栗虫太郎アプリは審査前。太宰治アプリは通っているので、おそらく3度目は問題ないと思う。メタデータは修正したし、アプリ内課金もすべて削除した。とりあえず初回は青空にない「大暗黒」が入っている。サーバコンテンツはサーバからパスワード無しでダウンロードできるようになった。コンテンツ数が多いだけで、太宰治アプリと同じ仕様になっている。

 なお今回から別にブログを用意して、アプリ内からリンクを貼ることにした。バーにはリンクボタン等がないので、一枚もののPDFを取り込んでセンターをクリックすると、ブログを内蔵ビューワーで表示するようにした。作家もののアプリはこのブログで更新情報を掲載していくことにした。作家毎にブログを作成するのは大変なので、これらすべてで一つのブログにアクセスできるようにする。

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  ↓

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*「B」アイコンの表紙をクリックすると、PDFが表示されてリンクを置いた。元に戻るには、画面上方をタッブしてナビゲーションバーを表示する。なお、太宰治なので本棚の背景は少し気味のよくないものにした。

 ブックアプリはビューワー形式にして、コンテンツを5つ程度用意し、アプリ内に組み込んで申請すれば、通るはずである。それ以外にも注意点と思われる所はあるが、Xcode 5のみの対応になっても、ビューワー形式であればリジェクトはされない。あとはアプリ内課金を復活させるだけだ。


◆太宰 治 大全[iTunesプレビュー]
https://itunes.apple.com/jp/app/tai-zai-zhi-da-quan/id820273242


◆これだけでできるiPhone電子書籍アプリをローコストで作成する方法
 SakuttoBook(サクッとブック)のご案内
  ↓  ↓
http://www.incunabula.co.jp/book/Sakutto/


◆SakuttoBook Pro
http://www.incunabula.co.jp/book/Sakutto/S_Pro3.html

 


posted by @jink0222 at 20:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | SakuttoBookのリベンジ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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