2014年02月28日

SakuttoBookのXcode 5でアプリ内課金を復活

 SakuttoBookはXcode 5に対応しているが、その場合アプリ内課金は使えないと思っていたら、あるものを追加するとアプリ内課金は動作した。あるものを使いすると、アプリ内課金は使えるようになるのである。ただしシミュレータでは表示せず、実機にインストールすると金額が表示されるのである。その環境ではサンドボックス(テスト環境)で購入することができた。
 
  申請がXcode 5オンリーになって、ユーザーの方からアプリ内課金で申請が通ったという連絡をいただいた。その方には最新バージョンをお送りしていたが、その時点ではアプリ内課金は使えないと思っていたバージョンだった。審査が通ったアプリを教えて頂いたので、早速ダウンロードしてみると、組み込みコンテンツにちゃんと価格が表示されているではないか。それが「電子みらい出版」さんの

◆東大×京大生がおくる数学の教科書
https://itunes.apple.com/jp/app/dong-da-jing-da-shenggaokuru/id815402090

というアプリ。数学の参考書ビューワーであり、最初の「エッセンシャル数学 I 」以外は価格が表示されている。なんてこった。アプリ内課金されているではないか。

 これには驚いた。アプリ内課金を使って審査にも通っている。つまりXcode 5でもいままど同じように使えるというわけだ。情けない話だが、どのようにカスタマイズしたのかをお聞きした。それでいただいた返事は

Store Kit Frameworkのインストール

であった。

140228-01.gif
*Store Kit FrameworkはTARGETでBuild PhasesでLink Binary With Librariesから追加する。

 ところがStore Kit Frameworkをインストールしてみたが、やはりシミュレータでは価格が表示されない。審査の通った「東大×京大生がおくる数学の教科書」は価格が表示されているので、実機にインストールしてみた。価格は表示された。つまりシミュレータが、Appleのアプリ内課金サーバにアクセスできないようだ。

 Xcode 5でStore Kit Frameworkをインストールすると、実機でアプリ内課金が表示される。実機でアプリ内課金を表示した時、価格が表示されなかったら、Xcode5でStore Kit Frameworkをインストールしてみて欲しい。Store Kit FrameworはTARGETでBuild Phasesでインストールする。「+」ボタンをクリックして選択するだけである。

 「電子みらい出版」さんでは続けて新しいアプリも審査を通している。

◆プログラミング入門超大全
https://itunes.apple.com/jp/app/puroguramingu-ru-men-chao/id827233162

というアプリでこちらはアプリに課金されているが、13冊のプログラミング入門書が収録されている。すべて組み込みコンテンツでサーバは利用していない。すべて組み込みでもビューワー形式になっていれば、審査で落とされることはない

 Appleはナルシストなので、審査にも美意識を要求する。アプリについてはAppleの求める所は定まったので、大きなポシリーの変更は当分ないと思っている。というのは、現在のAppleのブック担当者の意識はアプリよりiBookstoreの審査基準に向けられている気がするからだ。iOSアプリは、マニュアル的な審査基準を満たしていれば審査は通るだろう。

 今なら申請すればたいていは審査に通る。いまインクナブラでリリースしているアプリは現在17本になっていて、昨年のiBookstoreショック以降も7本のアプリをApp Storeに並べた。この調子で10本以上審査が通れば、テーマさえ絞り込んでコンテンツを重複させない限り、いくつでもアプリを出せる可能性がある。

 売れるか売れないかは、売れるテーマでビューワーアプリを申請すればいい。現在App Storeのブックカテゴリーで上位に並んでいるテーマでそれよりいいものを提供すれば、その座を奪える可能性はある。競争は少ないので、定番になれば、労せずして定期的なダウンロードは得られるのではないか

 ビューワーアプリが増えいくと、Appleはポリシーを変更して、ビューワーアプリをリジェクトするようになるかもしれない。ビューワーなのにコンテンツが追加されなかったり、更新されないアプリばかりになると、Appleはそれらをスパムと思うかもしれない。もしそうなっても、それまではできるだけ申請することができる。申請して審査を通せば、削除されることはまずないので、競争のない中でApp Storeに並んでアプリはダウンロードされていくだろう。

 Kindleの電子書籍を出版事業としてペイするには、おそらく何百冊、何千冊かは申請しなければならないだろう。おそらく玉石混淆のなかで競争を勝ち抜かなければならない。しかし、iOSはうまくすれば数十本でもビジネスは成り立つのではないかと思う。

「人の行く裏に道あり花の山」

というから、今こそiOSアプリの仕込み時なのである。


 
 


posted by @jink0222 at 15:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | SakuttoBookのリベンジ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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